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Boe Wien News Blog

オフィスボウ・ウィーンの最新ニュースと、
世界各地で起きている出来事について語ります。
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北朝鮮の砲撃
 11月23日の朝8時(日本時間16時)、いつも通り新聞のネット版を開くと信じられない見出しが躍っていました。北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)が韓国領内の大延坪島に砲撃を加え韓国側も応戦した・・・。このニュースはウィーンのメディアでもトップニュースで伝えられました。使われていた写真は4,5本の黒煙が立ち上る島のロングショット。これは大変なことになったと思いました。

1995年1月の阪神大震災でテレビ画面に映し出された倒壊した高速道路や、2001年の911で映し出された2本の世界貿易センタービルから立ち上る煙にも匹敵するインパクトを感じました。今思えば、世界中のメディアがこの映像を伝えることが北朝鮮の一番の狙いだったのかもしれません。

韓国軍の発表によれば北朝鮮は170発の砲弾を発射し、うち80発が大延坪島に着弾。韓国軍兵士2人と民間人2人の計4人が死亡17人が負傷、22戸が火災に見舞われ760人が防空壕で過ごし、うち250人が本土へ避難したといいます。黒煙が立ち上る映像の下で多くの犠牲者が生まれていました。

砲撃の直後から日本のメディアはその意図について様々な情報を伝え始めました。最も一般的な見方は、デビューしたばかりの後継者・金正恩を強い指導者として内外にアピールするための示威行為だということです。そういう意味では、あの写真が世界に衝撃を与えることを北朝鮮は十分計算していたことになります。一方、北朝鮮側は周辺海域での韓国軍の軍事演習に対しての報復と説明して自らを正当化しています。

第一報があってから菅首相は関係各所に「情報収集」を命じ対応に乗り出しました。メディアは悲憤慷慨する韓国人の声を伝え、韓国側の報復を含めた強い対応の意志を伝えます。

しかし今一番必要なのは北朝鮮の意図を冷静に分析し、国際社会が結束して軍事衝突を回避する方向へ導いていくことではないでしょうか。言うまでもなく戦争で犠牲となるのは民間人です。特に日本は半島の歴史に深く関与してきたことを踏まえて、国際社会に半島の平和を訴えていく責任を果たすべきだと思います。

さらに言えば、砲撃が起きてしまってからでは遅いのではないでしょうか?日本が中心となって「極東の安定と平和」に貢献すべく、もっと早い時期からの情報収集や外交努力が必要だったのではないでしょうか?紛争を未然に防ぐための「予防外交」を積極的に周辺諸国に対して展開していかなければ「核武装」や「断固とした対応」だけでは安定と平和は得られないと知るべきです。

この数週間を振り返れば、日本は補正予算をめぐる与野党の攻防の中で、尖閣映像流出問題や閣僚の発言問題などでむなしい時間を過ごしてきました。中国を相手に本格的なトップ会談が行えないような状態も続いています。こうした中で北朝鮮の砲撃に右往左往しているようでは彼らの思惑通りになってしまいます。

ぜひ日本政府には、ことが起きてからの情報収集ではなく、日常的な情報収集と平和構築への努力をお願いしたいと思います。

| - | 17:13 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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