SELECTED ENTRIES
ARCHIVES
MOBILE
qrcode
LINKS
PROFILE
OTHERS

05
--
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
--
>>
<<
--

Boe Wien News Blog

オフィスボウ・ウィーンの最新ニュースと、
世界各地で起きている出来事について語ります。
<< 秋の風景 | main | 揺れるヨーロッパ >>
尖閣ビデオ流出
 尖閣諸島周辺で起きた中国漁船の海上保安庁巡視船への衝突事件で、日本政府が非公開と決めたばかりのビデオがyoutubeに流出しました。2010年9月7日の事件発生以来、この事件の扱いについて迷走を続けた日本政府にとって、大きな打撃となる映像流出となりました。

当該映像がyoutubeにアップされたのは日本時間の11月4日16時頃とされています。私はウィーンの仕事場から帰宅したあと、20時頃(日本時間の15日4時頃)朝日新聞のインターネット版で流出の事実を知りました。すぐにyoutubeにアクセスしSengoku38なる人物がアップした映像を見ました。その時点で再生回数はわずか324回でした。

日本では深夜零時頃まずツイッターで映像アップの情報が流れたそうです。その後ネット上で噂が広まり、youtubeにはオリジナル映像からコピーした映像があっというまに10個以上出来ました。ビデオが自己増殖を始めたような状態でyoutube以外のサイトにもどんどん拡散して行きました。こうなると、もういくら映像を削除しても後から後からコピーが登場して事実上削除できない状態に陥ります。

先日このブログで、いま世界は「報道の時代」から「情報の時代」へと舵を切っている、と書いたばかりですが、正にそれを象徴するような出来事が起きてしまいました。

そもそも、事件の状況を撮影したビデオについては、早くから「公開すべき」という声が上がっていました。それにも関わらず政府はビデオの公開に踏み切れませんでした。今回流出したビデオを見れば中国漁船の犯罪行為は一目瞭然で、領土問題を語る前に犯罪事件として扱われなければならない事例だったことがよくわかります。

それなのに政府は情報を政府部内で管理して国民に公開しませんでした。政府がビデオを中国との政治的取引に使おうとしていることは明白で、おまけに一部の議員だけでビデオを視聴するなどという国民を馬鹿にしたような対応を続けました。今回の流出はこうした政府の対応への強い不満から起こったと推測できます。

政府はなぜ事実が映っているビデオを事件後すぐに公開しなかったのか?事実を提示して国民に理解を求めれば良かったのに、それをしなかった。そこには情報を私物化し、情報を操作して、国民感情や世論まで操作しようとする権力者の傲慢さが見え隠れしています。

情報をもてあそぶ者は、その情報によって滅ぼされることもある。

今回の流出事件はそんな「情報の時代」の怖さを教えてくれているようです。

| - | 18:57 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









トラックバック機能は終了しました。