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Boe Wien News Blog

オフィスボウ・ウィーンの最新ニュースと、
世界各地で起きている出来事について語ります。
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ザルツカンマーグートの夏
  6月はオーストリアに滞在していました。ほとんどの時間をウィーンで過ごしましたが、1週間ほどアルプスのふもとまで足を伸ばしました。

 訪れたのはザルツカンマーグートという地方で、ザルツブルクに近い塩の産地です。日本人には映画「サウンド・オブ・ミュージック」の舞台となったあの湖沼地帯ですよ、と言った方がわかりやすいかもしれません。マリア先生と子どもたちが「ドレミの歌」を歌ったあの風景が広がっている地域です。

 そこで過ごした6月のある日、滞在した家にマキが届きました。この地方では夏のうちに次の冬の暖房用のマキを業者から購入するのです。その量たるやトラック2杯分です。きこりのおじさんがトラックで運んでくるのです。この家ではそのマキを庭に建てたマキ小屋に保存し、冬になると少しづつ取り出して暖炉にくべるのです。トラックで運ばれたマキの写真をご覧ください。

マキ1 
 どうですか?結構な量だと思いませんか?これをマキ小屋に運ぶ作業は一家総出で行われます。場合によっては友人の家族にも助っ人を頼みます。

 
 と言うのも、山積みになったマキを天気が良いうちに小屋に運ばなければならないからです。もしも夕方になって雨でも降って来ようものなら、マキは濡れて乾くまで使い物にならなくなるからです。

 
 手前に手押し車があるのがわかるでしょうか?この日は2台の手押し車でマキを小屋に運ぶ作業に明け暮れました。もちろん私も手伝って大いに汗をかいたわけです。



マキ2

マキ3 
 こちらが運搬先の「マキ小屋」です。真ん中にあるのは電動式マキ割り機。届けられたマキは太く大きいので、使いやすくするためにマキ割をしなければなりません。


 手ごわいマキを割ってくれるのがこの電動マキ割り機です。もちろんオノも常備されていて、柔らかいマキはオノで割ることもあります。







 ただ、オノでマキを割る作業というのは、かなり労力を要求されるのです。衝撃に耐えるだけの鍛えられた筋肉が必要です。


 そういうわけで一般家庭ではこのような電動マキ割り機も使われているのです。


福島の原発事故以降、日本では夏の電力不足や冬の暖房への不安が話題になっています。
でも、ここオーストリアでは、ほとんどの家庭に夏のクーラーはありません。そして冬の暖房はこうして計画的植林によって需要に見合うだけのマキが供給されています。ちなみにオーストリアに原発はありません。1970年代に国民投票で原子力禁止法を成立させたからです。

日本では、一部の原発推進論の中に「現在の経済規模を維持するためには原発が必要だ」という意見が見受けられます。しかし世界を見れば、それほど贅沢をしなくても自然の恵みを少しだけ分けてもらいながら、心豊かな暮らしをしている人々がたくさんいます。

6月のある晴れた日、マキ運びを手伝いながら「これからは、こういう情報も日本に伝えて行きたい」と思いました。


 

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